とちの木の実

俳誌に連載中のエッセーと書評

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

白の庭 Ⅱ

白山吹 白山登頂の歴史は日本三名山の他の二つ、富士山や立山と比べると新しい。 7世紀に越の大徳と都にまで名高かった泰澄がその始めで、彼の夢に、女神が白馬に乗った貴婦人として現れ、登拝を促したというから、それまでは人の入れない山だったのだ。それ…

白の庭

なにわ荊…かな 白い花の季節。俳誌「とちの木」に掲載した白についての随想を転載さしていただきました。一月に書いたものなので、花には触れてませんけど。 白山の白、辛夷の白 悪夢のような元日が過ぎてしばらくして、加賀二之宮に、遅い初詣にでかけた。…